会社の方針や事業戦略への共感を高めるには、社員が経営者目線で会社の経営について考える仕組みをつくることです。
サトーホールディングス社には、「三行提報」というオリジナルの仕組みがあります。社員が現場で気づいたことや改善のアイデアを三行(127文字)にまとめて提出するという取り組みで、全社員が毎日会社の経営トップに直接報告や提案を行えます。
「経営者だけでなく、全社員の力を集結させてこそ良い経営ができる。そのためにも普段から全員が会社を良くしていくための方法を真剣に考えなければならない」という創業者の思いから導入され、40年以上続いています。
報告は経営トップの指示やコメントが追加されたものがデータベース化され、社内の情報共有としても活用されているそう。
報告により、経営トップは現場の状況をタイムリーに把握することができます。社員一人ひとりが経営者視点で会社やサービスについて考える、「全員参画の経営」の実現にもつながっているようです。
現場にいる社員だからこそ気づけることや思いつくアイデアは、経営陣にとっても貴重な情報となるはずです。会社の経営や戦略に関わる機会をつくることで、社員の帰属意識を高めることもできます。社員が会社の経営方針や事業戦略について、意見や提案ができる仕組みを考えてみましょう。