評価への納得感を高めるには、評価のあり方を見直す必要があります。
近年、ノーレイティング(No Rating)という評価方法が注目を集めています。ノーレイティングとは、年次による社員のランク付け評価を廃止すること。マイクロソフト、GE、IBM社などがノーレイティングを導入したことで話題となりました。
ノーレイティングを導入する企業が増えているのは、ビジネスのスピード感が高まるにつれて、よりスピーディーな評価が求められるようになっていることが影響していると考えられます。
これまでは年次での目標管理や、相対評価によるランク付けの評価が一般的でした。対してノーレイティングでは、数ヶ月ごとなど短期で目標設定をして、マネージャーとの対話を通して個人の仕事や成長にフォーカスした評価を行います。
ノーレイティングでは短いスパンで目標設定をするため、状況の変化に素早く対応することが可能です。そのほかにも、「こまめに個人の成長をサポートできる」「評価に対する納得感が増す」などのメリットがあります。
ノーレイティングを実施するには、月次や週次で1 on 1を実施するなど、定期的に評価の機会を設定する必要があります。評価の機会が増えるため、評価者の負担が増えるのは避けられません。
また対話による評価のため、評価者の主観に頼る評価にならないよう注意が必要です。評価基準を明確にして、評価の公平性が保たれるようにします。