会社の情報を公開し従業員と共有すると、組織の透明性・公平性を高めることができます。
アメリカのスーパーマーケットチェーン、ホールフーズ・マーケット社では、企業の情報をオープンにするオープンブック・マネジメント(Open Book Management)という手法が導入されています。
オープンブック・マネジメントとは、財務情報や経営指標を公開する経営手法です。経営状況をオープンにし透明性を高めることは、従業員の自律性や組織のモラルを向上させる効果があるとされています。
ホールフーズ・マーケット社の共同CEOであるジョン・マッキー氏の、「信頼性の高い職場にしたいなら、従業員に対して秘密があってはならない」という考えがもとになり、オープンブック・マネジメントの手法が導入されました。創業から6年後の1986年から、各店舗の売り上げや従業員の給与、従業員満足度調査の結果などが公開されています。
オープンブック・マネジメントには、以下のようなメリットがあるとされています。
- デマや噂話による嫉妬や疑念が生まれない
- 評価の公平性を明示できる
- 会社での自分の評価を客観的に認識できる
- スキルアップや昇進による給与アップの基準がわかるため、目標がイメージしやすくなる
組織の経営情報に興味を持つことは、社員の自律性を高めます。従業員はどんな情報を知りたがっているのか、ヒアリングしてみるのもいいでしょう。
情報をオープンにすると評価や給与査定の指標も明確になるため、従業員の納得感も高められます。公平性を高めるために、情報の公開を検討してみましょう。